次世代型手術紹介

次世代型脳神経外科手術室

外からは見えない脳の中の手術をするためには、術前の画像診断が重要です。近年、脳神経外科手術領域において、機器の発達は目覚しく、様々な検査が可能となっています。これらの診療情報を統括して、より確実で安全な手術をするために、当院では、脳神経外科手術室に、周術期画像情報管理システム(PICS)を2009年に導入しました。院内での診療情報はデジタル化が進んでおり、多様化した画像情報も簡単に参照できるようになっています。

画像や動画データは手術室内のモニターに投影されるだけでなく、院内LANを介して動画サーバに録画されると同時に、病棟・医局の端末に配信されます。

大型モニター

術前画像や、術中の様子などを、マルチチャンネルで大画面に表示し、手術の進展具合を常時観察することが可能です。
また、手術室は医療従事者の教育の場としても重要ですが、大型モニターは学生や見学者に対する指導、解説など、教育面でも活用されています。

脳腫瘍の手術

脳腫瘍の手術では、ナビゲーションシステムを活用することが多いのですが、自動車のナビと同じで、見やすい位置に画面がないと活用しきれません。


 

ナビゲーションを用いて、脳に対する侵襲を最小限にする定位脳手術(生検術など)を行うことも可能です。
下垂体腺腫に対するナビゲーションを併用した経蝶形骨洞手術

内視鏡手術

脳室の中の病変などに対して、非常に細い神経内視鏡を用いて手術を行います。内視鏡の画面と、術前画像、ナビゲーション画像などを並べて観察することができます。



覚醒手術(言語野マッピング)

言語野マッピングにおいては、術者と言語聴覚士、麻酔医が連携して手術をすすめる必要がありますが、この手術において、マルチモニターが役立ちます。術者は、患者さんの様子をうかがいながら、言語野を探します。言語聴覚士は、脳の刺激部位を見ながら、言語テストを行います。

脳動脈瘤クリッピング術

より安全で確実な結果を得るために、クリッピング術中に、動脈の血流の確認や運動神経の活動電位(MEP)などの検査を行いながら手術を行います。