臨床研究143

「無症候性もやもや病の予後と治療法の確立をめざした多施設共同研究─Asymptomatic Moyamoya Registry(AMORE研究)─」

当院において無症候性もやもや病(ウィリス動脈輪閉塞症)の治療を受けられた方およびそのご家族の方へ
―「無症候性もやもや病の予後と治療法の確立をめざした多施設共同研究─Asymptomatic Moyamoya Registry (AMORE研究) ─」へご協力のお願い―

研究機関名 岡山大学病院
研究責任者 岡山大学病院 脳神経外科 助教 平松匡文

1) 研究の背景および目的

近年のわが国におけるMR検査法の進歩と普及によって、もやもや病と診断される症例が増加しています。しかしながら、無症候性もやもや病(はっきりとした症状のないもやもや病)の疫学、病態(病状・容態)、予後(経過と結末に関する医学上の見通し)などの臨床像(経過や病状に加え、検査結果まで含めた状態)はいまだに不明なことが多いばかりではなく、その治療指針も確定していないのが現状です。

そのため、本研究では無症候性もやもや病の疫学・病態・予後をこれまで以上に明らかにすることを目的としています。

2) 研究対象者

2012年1月1日~2015年12月31日の間に岡山大学病院および共同研究機関で無症候性もやもや病の治療を受けられた方200名、岡山大学病院脳神経外科においては治療を受けられた方5名を研究対象とします。

3) 研究期間

倫理委員会承認後(2012年12月18日)~2025年12月31日

4) 研究方法

当院において無症候性もやもや病の治療を受けられた方で、研究者が診療情報をもとに基本情報・採血データ・血圧・MRI/MRA・脳血流検査・DSA・経過観察期間(10 年間、1 年ごと)血圧・MRI/MRA・転帰のデータを選び、全ての脳梗塞および頭蓋内出血の10年間の発生割合や、疫学・病態・予後ついて調べます。

5) 使用する試料

この研究に使用する試料として、すでに保存されている血液を5〜10mL(mg)使用させていただきますが、氏名、生年月日などのあなたを直ちに特定できる情報は削除し使用します。また、あなたの情報が漏洩しないようプライバシーの保護には細心の注意を払います。

6) 使用する情報

この研究に使用する情報として、カルテから以下の情報を抽出し使用させていただきますが、氏名、生年月日などのあなたを直ちに特定できる情報は削除し使用します。また、あなたの情報などが漏洩しないようプライバシーの保護には細心の注意を払います。

  1. 登録時 基本情報、採血データ、血圧、MRI/MRA、脳血流検査、DSA
  2. 経過観察期間(10 年間、1 年ごと)血圧、MRI/MRA、転帰

経過観察期間中に生じた以下の評価項目の発生割合を中心に調査します。

  1. 全ての脳梗塞およびの頭蓋内出血
  2. TIA
  3. 無症候性脳梗塞の出現
  4. 病期の進行
  5. 無症候性出血病変の出現
  6. 全死亡

7) 外部への試料・情報の提供

この研究に使用する試料・情報は、以下の共同研究機関に提供させていただきます。提供の際、氏名、生年月日などのあなたを直ちに特定できる情報は削除し、提供させていただきます。

研究事務局
富山大学附属病院 脳神経外科
教授 黒田敏
所在地 〒930-0194 富山市杉谷2630
Tel 076-434-7348
Fax 076-434-5034

8) 試料・情報の保存、二次利用

この研究に使用した試料・情報は、研究の中止または研究終了後5年間、研究事務局(富山大学附属病院脳神経外科)および岡山大学病院では脳神経外科(臨床研究棟9階脳神経外科医局 准教授室内)で保管させていただきます。電子情報の場合はパスワード等で制御されたコンピューターに保存し、その他の試料・情報は施錠可能な保管庫に保存します。なお、保存した情報を用いて新たな研究を行う際は、倫理委員会にて承認を得ます。

9) 研究計画書および個人情報の開示

あなたのご希望があれば、個人情報の保護や研究の独創性の確保に支障がない範囲内で、この研究計画の資料等を閲覧または入手することができますので、お申し出ください。
また、この研究における個人情報の開示は、あなたが希望される場合にのみ行います。あなたの同意により、ご家族等(父母(親権者)、配偶者、成人の子又は兄弟姉妹等、後見人、保佐人)を交えてお知らせすることもできます。内容についておわかりになりにくい点がありましたら、遠慮なく担当者にお尋ねください。

この研究は氏名、生年月日などのあなたを直ちに特定できるデータをわからない形にして、学会や論文で発表しますので、ご了解ください。

この研究にご質問等がありましたら下記の連絡先までお問い合わせください。また、あなたの試料・情報が研究に使用されることについて、あなたもしくは代理人の方(ご家族の方等も拒否を申し出ることが出来る場合があります。詳細については下記の連絡先にお問い合わせください。)にご了承いただけない場合には研究対象としませんので、下記の連絡先までお申し出ください。ただし、すでにデータが解析され、個人を特定できない場合は情報を削除できない場合がありますので、ご了承ください。この場合も診療など病院サービスにおいて患者さんに不利益が生じることはありません。

問い合わせ・連絡先

岡山大学病院 脳神経外科
氏名 平松匡文
Tel 086-235-7336(平日:8時30分~17時30分)
Fax 086-227-0191

研究組織

主管機関名 富山大学
研究代表者 富山大学附属病院 脳神経外科 教授 黒田敏
研究事務局 富山大学附属病院 脳神経外科
教授 黒田敏
〒930-0194 富山市杉谷2630
Tel:076-434-7348 Fax:076-434-5034

「厚生科学研究費特定疾患対策研究事業〜ウィリス動脈輪閉塞症の病因・病態に関する研究〜」

主任研究者 宮本享
京都大学脳神経外科 教授
共同研究機関
  • 北海道大学 脳神経外科 藤村幹
  • 中村記念病院 脳神経外科 大里俊明
  • 岩手医科大学 脳神経外科 小笠原邦昭
  • 東北大学 脳神経外科 冨永悌二
  • 東京大学 脳神経外科 斉藤延人
  • 東京女子医科大学 脳神経外科 川俣貴一
  • 東京医科歯科大学 脳神経外科 成相直
  • 千葉県循環器病センター 脳神経外科 町田利生
  • 北里大学 脳神経外科 隈部俊宏
  • 名古屋市立大学 脳神経外科 間瀬光人
  • 名古屋大学 脳神経外科 齋藤竜太
  • 富山大学 脳神経外科 黒田敏
  • 福井大学 脳神経外科 菊田健一郎
  • 京都大学 脳神経外科 宮本享
  • 国立循環器病センター 脳神経外科 片岡大治
  • 岡山大学 脳神経外科 平松匡文 
  • 長崎大学 脳神経外科 堀江信貴
  • 愛知医療センター名古屋第二病院 脳神経外科 荒木芳生
  • 川崎医科大学脳神経外科 菱川朋人