臨床と研究の両面から、患者さまの明るい未来のために
大学院生として悪性脳腫瘍である膠芽腫の基礎研究に取り組んでいます。手術や放射線化学療法など集学的治療を行っても予後が厳しい現状を打開し、患者さまが長く元気に過ごされることを目標にし、日々の研究に励んでいます。
並行して週2~3日、関連病院で脳神経外科医として臨床に携わっています。患者さまや他職種のスタッフに対して常に謙虚な姿勢で、みんなで力を合わせて病気に立ち向かっていきたいです。
顕微鏡や神経ナビゲーションシステムなどさまざまなデバイスを駆使した手術は脳神経外科の魅力の一つ。さらに本邦では脳神経外科医が血管内治療にも従事するため、病態や患者さまの状態に応じて直達術か血管内治療を選択し、時にはそれらを併用して、いずれにおいても自ら治療できることも特筆すべき点だと思います。直達術と血管内治療の二刀流を目指し、研鑽を積む日々を送っています。
梅田 剛志(2019年入局/専攻医)
入局した理由
少年時代に医療ドラマで観た外科医に憧れを抱いていました。岡山大学医学部生時代、病院実習で脳神経外科をローテートした際、綿密な術前計画のもと丁寧な手技で手術を進める先生方を見て、自分の目指す医師像が明確になったことを覚えています。研究活動も盛んで臨床と研究をバランスよく学ぶことができることも入局を決めた理由の一つです。
入局してよかったこと
当科は脳神経外科の各サブスペシャリティを専門にする先生がそろっています。各分野で豊富な知識と経験を有する上級医と一緒に仕事をすることができるのが当科の魅力です。また医局内はあたたかい雰囲気で過ごしやすく、臨床でも研究でも悩んだときに相談しやすい環境です。
研究について
膠芽腫の新しい治療法開発に取り組んでいます。治療標的候補となる遺伝子を改変した脳腫瘍細胞をマウスの脳に移植し、生存期間が延長するかを検証しています。
想定していた結果が得られない日が続くと苦しいですが、研究仲間からの助言や励ましが大きな支えとなり、研究への活力を取り戻しています。未来の医療に貢献したいという強い思いを胸に、今日も試行錯誤を繰り返しています。
1日の流れ
9:00 | 【出勤】 | 子どもを幼稚園に送ってから研究室へ。9時頃を目途に出勤するようにしています。 |
9:30 | 【実験】 | 計画に沿って自身の実験を進めるだけでなく、他の研究者の実験も積極的に手伝っています。互いに協力し合うことで、より良い研究成果に繋がるよう努めています。 |
12:00 | 【昼食】 | 実験の進み具合により、きりのいいところで昼食をとります。まとまった時間が取れる時は、研究仲間と一緒にランチに出かけることも。 |
13:00 | 【実験】 | 午前に引き続き実験タイム。実験がない日はデータの整理や論文の渉猟、今後の研究計画の見直しなどを行います。病棟医からの依頼に基づき、腫瘍検体の検査機関への提出を手配します。 |
17:00 | 【退勤】 | 遅くとも18時頃には終業できるので、家庭での時間もしっかり取れます。 |
入局を考えている方へのメッセージ
当局は風通しの良い雰囲気と上司との円滑なコミュニケーションが特長です。教授をはじめ、スタッフ全員が教育に熱心で、若手の成長を全力でサポートします。
脳腫瘍、血管障害、てんかん外科、小児・先天性疾患、脊椎・脊髄疾患など、幅広い専門分野のスペシャリストが在籍しており、多岐にわたる知識と技術を習得できる環境です。きっとあなたの「極めたい道」が見つかるはず。脳神経外科に少しでも興味がある方は、ぜひ一度当医局を訪れてみてください。