先輩の声

泉原 康平

患者さまの日常に思いを寄せる医師でありたい

所属する移植・ステレオグループでは、てんかんやパーキンソン病など、日常生活に支障をきたす疾患に対し機能的手術を行い、私は助手として携わっています。症状から解放され、笑顔で退院される患者さまを見送るたびに大きなやりがいを感じています。
診療では専門用語を避けてイラストも活用するなど、患者さまに分かりやすく説明するよう心掛けています。大学院生としてパーキンソン病の研究もしているので、その知見を臨床に活かしたいと考えています。
脳神経外科は、直達手術、血管内治療など多様な外科治療に加え、神経集中治療から慢性期リハビリ、新生児から高齢者までを対象とする広範な診療科です。常に新しい医療デバイスが登場し、刺激に満ちています。命を扱う責任を伴い大変なこともありますが、それを上回る魅力が私のモチベーションの源です。
脳神経外科で扱う領域は非常に広く深淵ですが、今後も知識を深める努力を続けていきたいと思います。

泉原 康平(2020年入局/専攻医)

入局した理由

初期研修で津山中央病院の脳神経外科を回った際、片麻痺と失語症を発症した患者さまが血栓回収術によって劇的に回復するのを目の当たりにして大きな衝撃を受けました。地域の中核病院として神経救急・神経疾患を担う使命感に魅力を感じ、脳神経外科医を目指すことに決めました。

入局してよかったこと

私の妻は当局に所属する専攻医です。後期研修中に娘が生まれ、仕事と育児の両立に不安を感じましたが、入局前から医局長が親身に相談に乗ってくださり、希望に沿った研修プログラムを組んでくれました。先生方のあたたかいコミュニケーションのおかげで、入局してからも仕事と育児を無理なくこなしながら、充実した研修生活を送っています。

研究について

私の研究分野は、パーキンソン病の非運動症状である「痛み」が発生するメカニズム。未解明な点が多い分野のため、知的好奇心を持って取り組んでいます。研究によって得られる深く考察する経験は、将来の臨床現場で役立つと確信しています。周囲と協力しながら、パーキンソン病患者さまの未来に貢献できるよう尽力します。

1日の流れ

8:00 【術前カンファレンス】 後期研修医が週の手術症例について発表。治療方針に関しては事前に指導医にチェックしてもらいます。準備は大変ですが、自身の力になっていると実感できます
8:30 【手術】 定位的脳手術の助手として参加。大学院生は手術参加の機会が減るため、この経験は貴重です。
12:00 【昼食】 12時前後で手術が終わると同期と昼食へ。手術や研究の進捗、子育てのことなど情報交換しています。
13:00 【研究】 実験日は午後から動物舎で活動。実験がない日はデータの整理などのデスクワークを行います。
17:00 【退勤】 実験計画は自分で立てるので、早めに退勤できるように調整します。
19:00 【グループカンファレンス】 WEB開催なので自宅から参加します。移植ステレオグループのメンバーで研究の進捗や学会の演題に関して情報共有します。月に1回抄読会もあり、活発な議論をしています。

入局を考えている方へのメッセージ

みなさんは脳神経外科にどのようなイメージをもっていますか?
救急や手術が頻繁にあり常に忙しい…私はそのような印象を持っていました。もちろん大変な面も多いですが、オンとオフがはっきりしていますし、大学も市中病院も働き方改革が進んでいます。中でも当局はワークライフバランスに関して柔軟な考えを持っている先生が多いと感じています。妻も私も脳神経外科専攻医でしたが、同期の専攻医と同様の診療経験をさせていただきました。また、家族と過ごす時間を十分にいただき、娘の育児にも夫婦で奮闘しています。
脳神経外科に興味がありながら働き方のことで不安を感じている人がいれば、まずは話を聞きに来てください。自分らしく働けるよう、相談に乗ってくれますよ。