先輩の声

細本 翔

臨床・研究・教育の三位一体で未来の医療を支えたい

私は研究の傍ら、手術症例のプレゼンテーション、周術期管理、手術、当直業務などを担当しています。手術には執刀医として、また助手として参加できる機会は多いです。分野や難易度のバリエーションが豊かなのは大学病院ならでは。研修医のうちから執刀できる手術もあり、どんどんステップアップすることで常に臨床能力の向上が実感できます。
脳神経外科は生命に直結する分野であり、緊急性が高く失敗は許されません。患者さまの現状と問題点を即座に把握して最善の治療を行うために、日頃からあらゆる症例にふれ、できるだけ多くの選択肢を準備しておくことを心掛けています。
学生指導も私の大切な業務の一つです。指導する中で、自分の得意なことやあやふやな点も明らかになり、自身を知るきっかけにもなります。「臨床」「研究」「教育」の三本柱を意識し、医療の明るい未来に向けて邁進していきたいです。

細本 翔(2017年入局/専攻医)

入局した理由

かねてより興味があった低位脳手術やてんかん外科手術の症例が多いことに惹かれて入局を決めました。また、中国・四国地方でもっとも規模が大きく、歴史と実績ある当局なら、どんな疾患にも適応できる脳神経外科医が目指せると考えたことも理由の一つです。

入局してよかったこと

入局前から期待していた通り、多彩な症例を経験することができています。当局は臨床研究にも基礎研究にも力を入れているので、今までとは異なる視点から臨床を見つめ直すことができ、医師としての力をより高めることができます。
また、同期が多く、専門医試験の勉強をいっしょにできるのも心強いです。

研究について

パーキンソン病モデル動物に対する電気刺激療法の有効性を検証しています。具体的には、ラットのパーキンソン病モデルに対して迷走神経刺激療法を行い、パーキンソン病の進行抑制効果があるかどうかを検討しています。パーキンソン病のような根治治療不可能な疾患に対して新たな可能性を見出すことに、この研究の魅力を感じています。
当研究室が開発に携わった神経刺激装置を用いて、さまざまな神経刺激研究が実現可能。実際に刺激装置を用いた研究がオリジナルの英語論文としてpublishされています。私の論文も一流雑誌にacceptされるのが夢です。
また、大学院生の間は病棟フリーで研究に集中できることもありがたい限りです。高度な設備や十分な時間が確保された環境に感謝して、パーキンソン病で苦しんでいる人に明るい未来が訪れるよう研究を続けていきたいと思います。

1日の流れ

7:30 【出勤・病棟回診】 手術に集中できるよう、担当患者さまの前日夜間の状態把握と当日の指示出しを済ませておきます。
8:30 【手術】 手術日は月・火・木曜。月曜は定位脳手術や短時間の手術が多く、火・木曜は長時間の大きな手術が多いです。
12:00 【昼食】 長時間に及ぶ手術の場合、助手は適宜交代して休憩を取ります。
17:00 【午後回診】 手術が終わり次第、回診へ。感謝さまおその日の状態変化や検査などを確認します。
19:30 【カンファレンス】 病棟医・大学院生全員でのカンファレンス。抄読会、学会予行、連絡事項などを行います(現在はWeb開催)。
21:00 【自己研鑽】 この日は終業後に残ってカンファレンスのためのプレゼン資料作成、専門医試験の勉強、研究論文の作成をしました。
23:00 【退勤】 気づけばこんな時間!集中して取り組めたので作業がはかどりました。

入局を考えている方へのメッセージ

先生方が優しく雰囲気の良い医局です。毎年たくさんの入局者がいることがその証。大学での研修、大学院生での研究、専門医試験勉強など、同期が多いと心強いですよ。
脳外科の各サブスペシャルティがバランスよく揃っていることも特筆すべき点です。将来自分がどの分野を選択するか、どのような医師を目指すかの道標になることと思います。