臨床研究39

小児、成人の脳脊髄腫瘍における遺伝子解析

平成7年1月1日～平成28年12月31日、平成31年1月1日〜令和2年10月27日の間に当科において脳脊髄腫瘍の治療を受けられた方へ
―「小児、成人の脳脊髄腫瘍における遺伝子解析」へご協力のお願い―

研究組織

研究共同機関・共同解析機関

外部解析会社

１．研究の概要

1)研究の意義

脳脊髄にできる腫瘍について、腫瘍のできる原因や抗がん剤・放射線治療の効果に関わる遺伝子の研究が進んでいますが、いまだ十分に解明されていません。

2)研究の目的

この研究の目的は、腫瘍のできる原因や抗がん剤・放射線治療の効果に関わる遺伝子の変化などについて調べることです。この研究を行うことにより、脳脊髄に出来る腫瘍に対する新たな治療方法が開発できること、脳脊髄腫瘍患者さんの予後を延長できるという医学上の貢献が考えられます。

２．研究の方法

1)研究対象者

平成7(1995)年1月1日～平成28(2016)年12月31日、平成31(2019)年1月1日〜令和2(2020)年10月27日の間に岡山大学病院脳神経外科、浜松医科大学、広島市立市民病院、岡山旭東病院、岡山医療センター、香川県立中央病院、岡山労災病院、岡山市立市民病院、姫路赤十字病院、津山中央病院、福山市民病院において脳脊髄腫瘍の治療を受けられた方を研究対象とします。

2)研究期間

平成28(2016)年3月23日～令和16(2034)年3月31日

3)研究方法

平成7(1995)年1月1日～平成28(2016)年12月31日、平成31(2019)年1月1日〜令和2(2020)年10月27日の間に当院および浜松医科大学、広島市立市民病院、岡山旭東病院、岡山医療センター、香川県立中央病院、岡山労災病院、岡山市立市民病院、姫路赤十字病院、津山中央病院、福山市民病院において脳脊髄腫瘍の治療を受けられた方を対象とします。下記の試料を用いて、脳脊髄腫瘍の発生や治療効果などに関連する遺伝子の変異をDNA、RNA、蛋白質のレベルで調べます。

4)使用する試料

研究に使用する試料として、手術時の残余組織、末梢血検体を含む体液検体、便を使用させていただきますが、あなたの個人情報は削除し、匿名化して、個人情報などが漏洩しないようプライバシーの保護には細心の注意を払います。

5)使用する情報

研究に使用する情報として、カルテから以下の情報を抽出し使用させていただきますが、あなたの個人情報は削除し、匿名化して、個人情報などが漏洩しないようプライバシーの保護には細心の注意を払います。

• 年齢、性別、家族歴、既往歴、発症年齢、血液検査データ（白血球数，赤血球数，血小板数など）、画像検査結果、治療内容や予後

6)外部への試料・情報の提供・共同利用の方法

この研究に使用する試料・情報は、以下の共同研究機関に提供させていただきます。提供の際、氏名、生年月日などのあなたを直ちに特定できる情報は削除し、提供させていただきます。

• 愛知県がんセンター　腫瘍免疫制御トランスレーショナルリサーチ分野　 分野長　松下博和
• 浜松医科大学脳神経外科　教授　黒住和彦
• 順天堂大学　脳疾患連携分野研究講座　特任教授　市村幸一
• 国立がん研究センター研究所　脳腫瘍連携研究分野　分野長　鈴木啓道
• 群馬大学大学院医学系研究科　病態病理学分野　准教授　信澤純人
• 杏林大学医学部付属病院　病理診断科　講師　里見介史
• University of Pennsylvania School of Medicine, Department of Radiology Professor Christos Davatzikos

この研究に使用する試料・情報は、ゲノム情報等の解析の目的に、下記の外部解析会社に提供させていただきます。提供する情報の項目（試料）は、検体から抽出した核酸等です。提供の際、氏名、生年月日などのあなたを直ちに特定できる情報は削除し、提供させていただきます。

外部解析会社

7)試料・情報の保存、二次利用

本研究に使用した試料は、研究終了後も廃棄せず（半永久的）に保存させていただきます。なお、保存した試料・情報を用いて新たな研究を行う際は、倫理委員会にて承認を得た後、脳神経外科のホームページおよび掲示板にポスターを掲示してお知らせします。

解析結果に関しては国内外の公共データベース等への登録をおこないます。また、公的データベース等へ登録された内容等は、原則として氏名や生年月日等特定の個人を識別することが出来る記述の全部または一部を削除または加工したうえで、第三者へ提供され、利活用される可能性があります。

カルテから抽出したデータ等は5年間保管後にコンピューターから削除します。

8)情報の保護

調査情報は岡山大学病院脳神経外科内で厳重に取り扱います。電子情報の場合はパスワード等で制御されたコンピューターに保存し、その他の情報は施錠可能な保管庫に保存します。

9)研究資金と利益相反

この研究での資金は、岡山大学脳神経外科の寄付金等より拠出される予定です。

本研究全体の利益相反はありませんが、利益相反の申告が必要な研究者においては、その点を利益相反マネジメント委員会に申告し、その審査と承認を得るものとします。

私たちはこの研究によって特許を得る可能性があります。ただし、その権利は岡山大学に帰属します。研究対象者の方には帰属しません。

10)研究計画書および個人情報の開示

あなたのご希望があれば、個人情報の保護や研究の独創性の確保に支障がない範囲内で、この研究計画の資料等を閲覧または入手することができますので、お申出ください。

また、この研究における個人情報の開示は、研究段階の内容のため行いません。
内容についておわかりになりにくい点がありましたら、遠慮なく担当者にお尋ねください。
この研究はあなたのデータを個人情報がわからない形にして、学会や論文、ホームページで発表しますので、ご了解ください。

この研究にご質問等がありましたら下記の連絡先までお問い合わせ下さい。また、あなたの試料・情報が研究に使用されることについてご了承いただけない場合には研究対象としませんので、下記の連絡先までお申出ください。ただし、すでにデータが解析され、個人を特定できない場合は情報を削除できない場合がありますので、ご了承ください。この場合も診療など病院サービスにおいて患者の皆様に不利益が生じることはありません。

問い合わせ・連絡先

作成日：2024年8月21日
版番号：第2.7版