海綿静脈洞部硬膜動静脈瘻に対するdouble distal access catheterを用いた経静脈的塞栓術の有用性
当院において海綿静脈洞部硬膜動静脈瘻の治療を受けられた方 およびそのご家族の方へ
| 研究機関名およびその長の氏名 | 岡山大学病院 前田嘉信 |
|---|---|
| 研究責任者 | 岡山大学病院 脳神経外科 講師 平松匡文 |
研究の背景および目的
海綿静脈洞部硬膜動静脈瘻は、頭の中で血管どうしが異常につながってしまう病気です。治療では、異常な血の通り道(シャントポーチと呼ばれる部分)をふさぐことで、症状を改善し、病気を治すことができます。
従来は、異常がある部分を含む静脈洞全体を金属製のコイルで埋める方法が主流でしたが、近年では「必要な部分だけを狙って少量のコイルや塞栓物質で治療する方法」が有効とされてきています。これにより、体への負担を少なくしながら高い治療効果が期待できます。この方法は、2本のマイクロカテーテルを同時に使うことで治療戦術の幅が広がりますが、カテーテルの操作性を向上させるために、使用するシステムに工夫が必要です。当施設では、それぞれのマイクロカテーテルに対して中間カテーテルを併用する方法で治療を行っています。本研究では、当施設で行っている新しい方法と従来の方法を比較し、治療の安全性や効果を検証することを目的としています。
研究対象者
2015年4月~2025年3月の間に岡山大学病院脳神経外科において本疾患の治療を受けられた方32名を研究対象とします。
研究期間
研究機関の長の許可日~2026年3月31日
試料・情報の利用開始予定日:研究機関の長の許可日から1週間後
研究方法
当院において海綿静脈洞部硬膜動静脈瘻の治療を受けられた方で、研究者が診療情報をもとに年齢、性別、既往、診断名、症状、血管撮影所見、MRI画像所見、治療情報、合併症に関するデータを選び、治療成績に関する分析を行い、新しい方法の有効性ついて調べます。
使用する情報
この研究に使用する情報として、カルテから以下の情報を抽出し使用させていただきますが、氏名、生年月日などのあなたを直ちに特定できる情報は削除し使用します。また、あなたの情報などが漏洩しないようプライバシーの保護には細心の注意を払います。
- 研究対象者の基本情報:年齢、性別、既往、診断名、症状
- 血管撮影所見、MRI画像所見
- 治療情報、合併症に関するデータ
情報の保存
この研究に使用した情報は、研究の中止または研究終了後5年間、岡山大学病院臨床研究棟9階 岡山大学脳神経外科医局内の保管庫で保存させていただきます。電子情報の場合はパスワード等で制御されたコンピューターに保存し、その他の試料・情報は施錠可能な保管庫に保存します。
二次利用
この研究で得られた情報を将来別の研究に用いる可能性はありません。
研究資金と利益相反
この研究は特段の費用を要しないため特定の研究資金は用いません。
この研究に関して利害関係が想定される企業等で研究責任者や分担者あるいはその家族が活動して収入を得ているようなことはありません。
研究計画書および個人情報の開示
あなたのご希望があれば、個人情報の保護や研究の独創性の確保に支障がない範囲内で、この研究計画の資料等を閲覧または入手することができますので、お申し出ください。
また、この研究における個人情報の開示は、あなたが希望される場合にのみ行います。あなたの同意により、ご家族等(父母(親権者)、配偶者、成人の子又は兄弟姉妹等、後見人、保佐人)を交えてお知らせすることもできます。内容についておわかりになりにくい点がありましたら、遠慮なく担当者にお尋ねください。
この研究は氏名、生年月日などのあなたを直ちに特定できるデータをわからない形にして、学会や論文で発表しますので、ご了解ください。
この研究にご質問等がありましたら下記の連絡先までお問い合わせください。また、あなたの情報が研究に使用されることについて、あなたもしくは代理人の方(ご家族の方等も拒否を申し出ることが出来る場合があります。詳細については下記の連絡先にお問い合わせください。)にご了承いただけない場合には研究対象としませんので、下記の連絡先までお申し出ください。ただし、すでにデータが解析され、個人を特定できない場合は情報を削除できない場合がありますので、ご了承ください。この場合も診療など病院サービスにおいて患者さんに不利益が生じることはありません。
問い合わせ・研究への利用を拒否する場合の連絡先
| 岡山大学病院 脳神経外科 | |
|---|---|
| 氏名 | 平松匡文 |
| Tel | 086-235-7336(平日:8時30分~17時15分) |