臨床研究169

破裂内頚動脈血豆状動脈瘤の治療成績;多施設共同後方視的登録研究

研究の対象

2015年4月1日〜2025年3月に、当院でくも膜下出血のため入院し、破裂内頚動脈血豆状動脈瘤と診断された方

研究期間

2025年4月25日~2026年12月31日

試料・情報の利用及び提供を開始する予定日

当院で情報の外部への提供を開始する予定日は以下の通りです。

提供開始(予定)日 研究機関の長の許可日から1週間後

研究目的

本研究では、破裂内頚動脈血豆状動脈瘤の治療成績を調査し、その適切な方法や管理について明らかにすることを目的とします。

研究方法

対象患者において診療のために収集した情報を用いて、破裂内頚動脈血豆状動脈瘤の治療成績、再破裂の有無や3ヶ月後の機能的自立に関連する因子などを探索します。

研究に用いる試料・情報の種類

カルテや画像所見から

全例の評価項目

年齢、性別、来院時血圧、意識レベル(GCS; Glasgow coma scale)、WFNS Grade、Fisher分類での動脈瘤部位(C1;内頚動脈終末部~後交通動脈分岐)、C2(後交通動脈分岐から眼動脈分岐))、動脈瘤部位(Anterior wall、Anteromedial、Anterolateral)、発症30日以内の動脈瘤最大径およびネック径、発症30日以内の治療法(血管内治療、外科治療、保存治療)と各治療日、発症30日以内の再破裂、発症30日以内の死亡、発症30日以内のDelayed erebral ischemia(DCI; 画像上虚血巣が見られ神経症状が悪化したもの)、治療後90日以内のFollow up 脳血管造影における閉塞状態、発症90日以内の水頭症に対するシャント手術の有無、発症30日以内または退院時の修正ランキンスケール(modified Rankin Scale)、発症90日後の修正ランキンスケール

血管内治療の評価項目

治療直前の動脈瘤最大径およびネック径、術前抗血小板剤(なし、単剤、2剤、3剤)、治療内容(コイル留置のみ、ステント留置のみ、ステント+コイル、母血管閉塞、そのほか)、使用ステントの種類および使用枚数、最終造影での閉塞状態、術中破裂の有無、術中破裂以外の出血性合併症(症候の有無を問わない)、症候性の虚血性合併症、そのほかの合併症、手技に関連したmorbidityの有無(手技に伴う合併症により修正ランキンスケールが1以上悪化したもの)

外科治療の評価項目

治療直前の動脈瘤最大径、動脈瘤ネック径、動脈瘤に対する処置(trapping、porximal clip、Neck clipping、Wrapping、その他)、バイパスの有無(なし、STA-MCA、Radial graft bypass、Saphenous graft bypass)、術中破裂の有無、術中破裂以外の出血性合併症(症候の有無を問わない)、症候性の虚血性合併症、そのほかの合併症、手技に関連したmorbidityの有無(手技に伴う合併症により修正ランキンスケールが1以上悪化したもの)

保存治療の評価項目

抗血小板療法の有無、症候性虚血性脳卒中の有無、その他の合併症

外部への試料・情報の提供

情報提供先 筑波大学附属病院 脳卒中科 細尾久幸

外国にある者に対して試料・情報の提供する場合

なし

研究組織

筑波大学附属病院を主機関とする多施設共同登録研究
研究協力機関;日本脳神経血管内治療学会認定研修施設

利益相反(企業等との利害関係)について

筑波大学附属病院では、研究責任者のグループが公正性を保つことを目的に、情報公開文書において企業等との利害関係の開示を行っています。
使用する研究費は脳卒中科の研究費(運営交付金)です。
外部との経済的な利益関係等によって、研究で必要とされる公正かつ適正な判断が損なわれる、または損なわれるのではないかと第三者から懸念が表明されかねない事態を「利益相反」と言います。
本研究は、研究責任者のグループにより公正に行われます。本研究において利益相反のある研究者がおりますが、筑波大学附属病院において利益相反の管理を受けたうえで研究を継続し、本研究の企業等との利害関係について公正性を保ちます。
この研究の結果により特許権等が生じた場合は、その帰属先は研究機関及び研究者等になります。あなたには帰属しません。

本研究への参加を希望されない場合

患者さんやご家族(ご遺族)が本研究への参加を希望されず、情報の利用又は提供の停止を希望される場合は、下記の問い合わせ先へご連絡ください。すでに研究結果が公表されている場合など、ご希望に添えない場合もございます。

お問い合わせ先

本研究に関するご質問等がありましたら下記の連絡先までお問い合わせ下さい。
ご希望があれば、他の研究対象者の個人情報及び知的財産の保護に支障がない範囲内で、研究計画書及び関連資料を閲覧することが出来ますのでお申出下さい。
また、情報が当該研究に用いられることについて患者さんもしくは患者さんの代理人の方にご了承いただけない場合には研究対象としませんので、下記の連絡先までお申出ください。その場合でも患者さんに不利益が生じることはありません。

当院における照会先および研究への利用を拒否する場合の連絡先
担当者の所属・氏名 岡山大学病院 脳神経外科 藤田淳太郎
住所 岡山県岡山市北区鹿田町2-5-1
連絡先 086-235-7336 (平日9~17時)
当院の主担当者 岡山大学病院 脳神経外科 杉生憲志
情報の提供を行う機関の名称及びその長の氏名 岡山大学病院 前田嘉信