海綿静脈洞部硬膜動静脈瘻に対する周術期及び晩期合併症を予防するための最適な塞栓術戦略
Appropriate strategy for cavernous sinus dural arteriovenous fistula to prevent periprocedural and delayed complications
京都大学医学部附属病院で海綿静脈洞部硬膜動静脈瘻と診断された患者さん・ご家族の皆様へ
―海綿静脈洞部硬膜動静脈瘻と診断された方のカルテ情報の医学研究への使用のお願い―
研究実施にあたって
この研究は、京都大学大学院医学研究科・医学部及び医学部附属病院 医の倫理委員会の審査を受け、研究機関の長の許可を受けて実施しています。共同研究機関においても、各機関の長の許可を得ています。
研究機関名 | 京都大学医学部附属病院 |
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研究責任者 | 京都大学医学部附属病院 脳神経外科 助教 大川 将和 |
研究分担者 | 京都大学医学部附属病院 脳神経外科 准教授 石井 暁 京都大学医学部附属病院 脳神経内科 大学院生松川 爽 |
研究の目的・意義
本邦では硬膜動静脈瘻は欧米と比較して海綿静脈洞部の頻度が高い疾患です。海綿静脈洞部硬膜動静脈瘻(cavernous dural Arteriovenous fistula; CSDAVF)は眼球や脳の静脈灌流障害のため、失明や神経脱落症状を生じることがしばしばありますが、近年、脳血管内治療の進歩によって治療成績の向上が報告されています。
一般的には、経静脈的なコイル塞栓が行われます。以前は海綿静脈洞全体にコイルを留置することが行われていましたが、周術期や遠隔期に眼球運動障害を新たに生じるなどの合併症が起こるとされ、近年は可能な限り少なく限局した部位へのコイル留置が行われるようになってきています。一方少ないコイルでの塞栓は再開通などの危険が指摘されていますが、それらの報告は十分ではありません。
研究対象者
1980年1月1日~研究機関の長の許可日、および研究機関の長の許可日?2028年3月31日の間に岡山大学病院脳神経外科において膠芽腫の治療を受けられた方約220名(本研究全体では約4500名)を研究対象とします。
研究実施期間
研究機関の長の実施許可日~2026年3月31日
研究の対象となる患者さん
この研究は、2012年1月1日から2022年12月31日までにCSDAVFと診断され治療された患者さんを対象としております。
情報の利用目的・利用方法について
本研究では、患者さんが京都大学医学部附属病院や共同研究機関で施行されている治療、画像検査・治療手技などの診療記録を収集した上で調査・解析致します。
本研究へ画像および診療情報を提供するかしないかは患者さんご自身の自由です。従いまして、本研究に画像・診療情報を使用してほしくない場合は、遠慮なくお知らせ下さい。その場合は、患者さんの画像・診療情報は研究対象から除外いたします。また、ご協力いただけない場合でも、患者さんの不利益になることは一切ありません。この研究に参加することで特別な謝礼などの資金援助はありません。また、本研究は既に受けられた検査の結果から検証するものですので、新たな身体的負担や費用負担は生じません。
なお、これらの研究成果は学術論文として発表することになりますが、発表後に参加拒否を表明された場合、すでに発表した論文を取り下げることはいたしません。
使用させていただく情報について
情報は診断名、症状、年齢、性別、手術記録、臨床転帰で画像検査は血管造影検査および治療前後のMRI、DSAで、すべての情報は仮名化(ID化)され研究事務局(京都大学脳神経外科学教室)にて保存されます。
共同研究機関、および責任者
- 近畿大学 佐藤徹
- 広南病院 藤原悟
- 大阪大学医学部附属病院 中村元
- 小倉記念病院 波多野武人
- 国立循環器病研究センター 今村博敏
- 名古屋大学脳神経外科 松野宏樹
- 虎の門病院 鶴田和太郎
- 富山大学 秋岡直樹
- 筑波大学 松丸裕司
- 岡山大学 杉生憲志
- 大分大学 杉田憲司
- 熊本大学 清末一路
情報管理責任者
京都大学医学部附属病院 脳神経外科 助教 大川 将和
情報の利用または他機関への提供を停止について
患者さんを直接特定できる情報(お名前やカルテ番号など)を削除し仮名化(ID化)しますので、研究事務局では各共同研究機関の個人情報を取り扱うことはありません。患者さん、またはその代理人より情報を利用する際や、研究にデータを使用されたくない場合は使用致しませんので、主治医および問い合わせ窓口までお知らせください。
情報の入手・閲覧する方法について
ご希望があれば、他の研究対象者の個人情報及び知的財産の保護に支障がない範囲内で、研究計画書及び関連資料を閲覧することが出来ますので、問い合わせ窓口までお申出下さい。
研究資金・利益相反について
本研究は、第39回日本脳神経血管内治療学会運営費を用いて行なわれます。利益相反については、「京都大学利益相反ポリシー」「京都大学利益相反マネジメント規程」に従い、「京都大学臨床研究利益相反審査委員会」において適切に審査されています。また、共同研究機関においても各機関の規定に従い審査されています。
お問い合わせ
本研究に関するご質問等、ご要望あれば下記の連絡先までお問い合わせ下さい。
本学の問い合わせ先
京都大学医学部 脳神経外科講座 | |
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住所 | 京都府京都市左京区聖護院川原町54 |
Tel | 075-751-3459 |
担当者 | 脳神経外科講座 大川 将和 |
京都大学の相談等窓口
京都大学医学部附属病院 臨床研究相談窓口 | |
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Tel | 075-751-4748 |
ctsodan@kuhp.kyoto-u.ac.jp |
岡山大学病院の問い合わせ先
岡山大学病院 脳神経外科 | |
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住所 | 岡山県岡山市北区鹿田町2-5-1 |
Tel | 086-235-7336(平日 9:00~17:00) |
担当者 | 脳神経外科 平松 匡文 |