腫瘍が脳内のどこにあるか、ナビゲートしてくれます
脳は、複雑な形状をしており、いたるところに重要な構造物と機能がちりばめられています。ですから、脳の解剖を熟知したうえで手術をすることはもちろんですが、より安全性と確実性をあげるために、私たちは、ナビゲーション装置を使用します。
これは、自家用車のカーナビとよく似たような機能を持っています。脳腫瘍を中心に、年間約300件のナビゲーションを併用した手術を行っています。
ナビゲーション装置本体と、表示画面。
術前に撮影したMRIで見えている腫瘍が、術中にどこにあるのかをモニター画面に重ねて表示してくれます。術者は、これをたよりにして、脳の損傷を最小限にしつつ、腫瘍を最大限に摘出することができます。
左のMRI写真のような脳腫瘍は、術中には、たとえ脳の表面から腫瘍が見えなくても、この輪郭の下にあることがわかります。