2010年1月1日~2019年6月30日の間に
当科においてテント部硬膜動静脈瘻の治療を受けられた方へ
―「Tentorial dural Arteriovenous fistula(テント部硬膜動静脈瘻)の部位による
血管構築と塞栓術の治療成績の検討:多施設共同研究」へご協力のお願い―
研究機関名 岡山大学病院
岡山大学大学院医歯薬学総合研究科
研究機関長 岡山大学病院長 金澤 右
岡山大学大学院医歯薬学総合研究科長 大塚 愛二
研究責任者 岡山大学病院 脳神経外科 助教 平松 匡文
研究分担者 岡山大学病院 IVRセンター 准教授 杉生 憲志
1.研究の概要
1) 研究の背景および目的
硬膜動静脈瘻とは、硬膜という脳を覆う膜の部分で動脈と静脈が直接交通し、圧の高い動脈の血液が静脈に流れ込む病態です。このため様々な症状を起こすことがありますが、テント部の硬膜動静脈瘻では脳静脈に逆流するため、脳出血などの重篤な症状を来すことが多いとされて、そのために根治的な治療が推奨されています。治療法としては血管内治療(塞栓術)、開頭手術、放射線治療などがあり、最近では開頭手術をすることなく根治が得られることから血管内治療が選択される機会が増えています。血管内治療による病気の根治性や危険性は動静脈瘻を形成している動脈・静脈の血管の種類やその構築により異なります。またそれらの血管構築は部位により異なると推測されます。しかし、これまで、テント部の硬膜動静脈瘻に関して部位ごとの血管構築とその治療成績を検討した報告はありません。本研究の目的は、テント部の硬膜動静脈瘻の部位による血管構築と血管内治療の治療成績を明らかにすることです。
2) 予想される医学上の貢献及び研究の意義
治療方法が確立していないテント部硬膜動静脈瘻の治療方針を確立することができる可能性があります。
2.研究の方法
1) 研究対象者
2010年1月1日~2019年6月30日の間に岡山大学病院および共同研究機関でテント部硬膜動静脈瘻の治療を受けられた方約60名、岡山大学病院脳神経外科においては治療を受けられた方約8名を研究対象とします。
2) 研究期間
2019年8月30日~2022年4月30日
3) 研究方法
2010年1月1日~2019年6月30日の間に当院においてテント部硬膜動静脈瘻の治療を受けられた方で、研究者が診療情報をもとに年齢・性別・症状・脳血管撮影画像・治療前後のMRI画像,治療内容・治療結果・合併症・臨床転帰などのデータを選び、硬膜動静脈瘻の部位による血管構築や血管内治療の治療成績に関する分析を行います。
4) 使用する情報
この研究に使用する情報として、カルテから以下の情報を抽出し使用させていただきますが、氏名、生年月日などのあなたを直ちに特定できる情報は削除し使用します。また、あなたの情報などが漏洩しないようプライバシーの保護には細心の注意を払います。
・患者背景(年齢、性別、症状など)
・脳血管撮影画像
・治療前後のMRI画像
・治療内容
・治療結果、合併症、臨床転帰
5) 外部への試料・情報の提供
この研究に使用する情報は、以下の共同研究機関に提供させていただきます。提供の際、氏名、生年月日などのあなたを直ちに特定できる情報は削除し、提供させていただきます。
研究事務局
久留米大学 放射線医学講座、脳神経外科学講座
〒830-0011 福岡県久留米市旭町67
TEL 0942-31-7570
6) 情報の保存、二次利用
この研究に使用した情報は、研究の中止または研究終了後または研究結果の最終の公表後10年間、研究事務局および各共同研究機関で厳重に保管されます。岡山大学病院では脳神経外科(臨床研究棟9階脳神経外科医局 准教授室内)で保管させていただきます。電子情報の場合はパスワード等で制御されたコンピューターに保存し、その他の情報は施錠可能な保管庫に保存します。
なお、保存した情報を用いて新たな研究を行う予定はありません。
廃棄の際には、個人情報に十分注意して、電子情報はコンピューターから完全抹消し、紙媒体(資料)はシュレッダーにて裁断し廃棄します。
7) 研究計画書および個人情報の開示
あなたのご希望があれば、個人情報の保護や研究の独創性の確保に支障がない範囲内で、この研究計画の資料等を閲覧または入手することができますので、お申し出ください。
また、この研究における個人情報の開示は、あなたが希望される場合にのみ行います。あなたの同意により、ご家族等(父母(親権者)、配偶者、成人の子又は兄弟姉妹等、後見人、保佐人)を交えてお知らせすることもできます。内容についておわかりになりにくい点がありましたら、遠慮なく担当者にお尋ねください。
この研究は氏名、生年月日などのあなたを直ちに特定できるデータをわからない形にして、学会や論文で発表しますので、ご了解ください。
この研究にご質問等がありましたら下記の連絡先までお問い合わせ下さい。また、あなたの情報が研究に使用されることについて、あなたもしくは代理人の方にご了承いただけない場合には研究対象としませんので、2019年10月31日までの間に下記の連絡先までお申し出ください。この場合も診療など病院サービスにおいて患者の皆様に不利益が生じることはありません。
<問い合わせ・連絡先>
岡山大学病院 脳神経外科
氏名:平松匡文
電話:086-235-7336(平日:8時30分~17時15分)
ファックス:086-227-0191
<研究組織>
研究代表機関名 大分大学医学部附属病院 放射線部
研究代表責任者 大分大学医学部附属病院 放射線部 准教授 清末一路
研究事務局 久留米大学放射線科 講師 田上秀一
久留米大学脳神経外科 教授 廣畑 優
共同研究機関
大分大学 放射線科 医員 井手里美
聖路加国際病院 神経血管内治療科 部長 新見康成
筑波大学 脳神経外科脳卒中予防・治療学講座 教授 松丸裕司
東海大学 脳神経外科 講師 Kittipong Srivatanakul
国立循環器病センター 脳神経外科 医長 佐藤 徹
藤田保健衛生大学 脳卒中センター 教授 中原一郎
既存情報の提供のみを行う機関
昭和大学藤が丘病院 脳神経外科 教授 寺田友昭
虎の門病院 脳神経血管内治療科 部長 鶴田和太郎
小倉記念病院 脳神経外科 部長 波多野武人
広南病院 血管内脳神経外科 部長 松本康史
永冨脳神経外科病院 放射線科 部長 堀 雄三