2015年4月1日~2017年12月31日の間に
当科において内頚動脈海綿静脈洞部未破裂脳動脈瘤に対して内頚動脈結紮術及びFlow
diverter留置術を受けられた方へ
―「Flow
diverter時代の大型/巨大内頚動脈海綿静脈洞部未破裂脳動脈瘤に対するIC ligationの有効性の検討」研究へ
ご協力のお願い―
研究機関名 岡山大学病院
岡山大学大学院医歯薬学総合研究科
研究機関長 岡山大学病院長 金澤 右
岡山大学大学院医歯薬学総合研究科長 那須保友
研究責任者 岡山大学病院 脳神経外科 助教 平松匡文
研究分担者 岡山大学病院 脳神経外科 教授 伊達 勲
岡山大学病院 IVRセンター 准教授 杉生憲志
岡山大学病院 脳神経外科 助教 菱川朋人
岡山大学病院 脳神経外科 医員 西廣真吾
岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 生体制御科学専攻 脳神経制御学講座
脳神経外科学分野 大学院生(医師) 木谷尚哉
岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 生体制御科学専攻 脳神経制御学講座
脳神経外科学分野 大学院生(医師) 髙橋 悠
岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 生体制御科学専攻 脳神経制御学講座
脳神経外科学分野 大学院生(医師) 村井 智
内頚動脈海綿静脈洞部未破裂脳動脈瘤は巨大化すると神経圧迫を来たし、眼球運動障害による複視を主とする脳神経症状を発症することがある。また破裂した場合には、硬膜動静脈瘻となり複視、眼球充血、眼痛など来たす。さらには硬膜動静脈瘻の病態が悪化した場合には、失明や脳出血を合併する可能性がある。そこで今日では大型/巨大内頚動脈海綿静脈洞部未破裂脳動脈瘤に対して症状の軽快や破裂予防目的に、安全性と治療効果が示されている血管内治療でのFlow diverter留置術が選択されることが多い。しかし基礎疾患のためFlow
diverter留置不適当と判断される症例や、解剖学的に留置困難な症例に遭遇することがある。当施設ではそのような症例に対して内頚動脈結紮術を施行しており、症例を後方視的に検討し、有効性を示し今後の治療方針を定めていくことが目的である。
研究成果により将来の大型/巨大内頚動脈海綿静脈洞部未破裂脳動脈瘤に対する医療の進歩に貢献できる可能性がある。具体的には、Flow diverter留置症例と比較して安全性と効果が高い場合は、今後も同様の手術を行っていけば良いことになるが、安全性と効果が低い場合は、今後の治療方針を検討しなおす必要がある。大型/巨大内頚動脈海綿静脈洞部未破裂脳動脈瘤に対してFlow diverterを留置する機会は少なくないが、留置が不適応な症例もしくは解剖学的に留置困難な症例は希少である。Flow diverterが使用できなくてもより侵襲が低く、確実性が高く、合併症が少なく、症状改善率が高い治療法を検討する上で、今回の研究は意義があると考えられる。
2015年4月1日~2017年12月31日の間に岡山大学病院脳神経外科において内頚動脈未破裂脳動脈瘤に対してFlow diverter留置術及び内頚動脈結紮術を受けられた方23名を研究対象とします。
倫理委員会承認後~2018年6月30日
2015年4月1日~2017年12月31日の間に当院に入院し、大型/巨大内頚動脈海綿静脈洞部未破裂脳動脈瘤に対してFlow diverter留置及び内頚動脈結紮術を施行された患者を対象に、診療情報をもとに年齢・性別・既往・症状・診断名・罹患期間・MRI画像所見・血管撮影所見・治療情報・周術期合併症・症状改善率・再発再治療に関するデータを選び、治療の安全性と効果に関する分析を行う。
この研究に使用する情報として、カルテから以下の情報を抽出し使用させていただきますが、氏名、生年月日などのあなたを直ちに特定できる情報は削除し使用します。また、あなたの情報などが漏洩しないようプライバシーの保護には細心の注意を払います。
・年齢・性別・既往・症状・診断名・罹患期間・MRI画像所見・血管撮影所見・治療情報
・周術期合併症・症状改善率・再発再治療に関するデータ
この研究に使用した情報は、研究の中止または研究終了後5年間、岡山大学病院脳神経外科内で保存させていただきます。電子情報の場合はパスワード等で制御されたコンピューターに保存し、その他の情報は施錠可能な保管庫に保存します。なお、保存した情報を用いて新たな研究を行う際は、倫理委員会にて承認を得ます。
一定の期間保存が必要な理由は、研究終了後も論文作成やデータ確認を行う事が想定されるためです。
廃棄の際には、個人情報に十分注意して、電子情報はコンピューターから完全抹消し、紙媒体(資料)はシュレッダーにて裁断し廃棄します。
この研究で取り扱う情報等は、匿名化した上で、研究・解析に使用します。
匿名化の方法については、患者さんの氏名、生年月日などのあなたを直ちに特定できる情報の含まれない独自の符号を付けます。個人情報が漏れないように、この符号をつけた際の対応表は、岡山大学病院脳神経外科内のパスワード等で制御されたインターネットに接続できないコンピューターで保管します。
あなたのご希望があれば、個人情報の保護や研究の独創性の確保に支障がない範囲内で、この研究計画の資料等を閲覧または入手することができますので、お申し出ください。
また、この研究における個人情報の開示は、あなたが希望される場合にのみ行います。あなたの同意により、ご家族等(父母(親権者)、配偶者、成人の子又は兄弟姉妹等、後見人、保佐人)を交えてお知らせすることもできます。内容についておわかりになりにくい点がありましたら、遠慮なく担当者にお尋ねください。
この研究は氏名、生年月日などのあなたを直ちに特定できるデータをわからない形にして、学会や論文で発表しますので、ご了解ください。
この研究にご質問等がありましたら下記の連絡先までお問い合わせ下さい。また、あなたの情報が研究に使用されることについて、あなたもしくは代理人の方にご了承いただけない場合には研究対象としませんので、2018年5月31日までの間に下記の連絡先までお申し出ください。この場合も診療など病院サービスにおいて患者の皆様に不利益が生じることはありません。
<問い合わせ・連絡先>
岡山大学病院 脳神経外科
氏名:髙橋 悠
電話:086-235-7336(平日:8時30分~17時00分)
ファックス:086-227-0191