研究協力のお願い
この度、当院において下記の内容にて観察研究を行うことになりました。ご理解・ご協力のほど、よろしくお願い致します。
研究機関名 岡山大学病院
研究機関長 岡山大学病院長 前田嘉信
記
研究課題名:
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再発膠芽腫患者の予後を検討するレトロスペクティブ調査(新規ランダム化比較試験案構築に向けて)
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研究の目的:
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膠芽腫の治療は、腫瘍摘出後にテモゾロミドと放射線療法(60 Gy)による併用療法を行い、その後、テモゾロミド等の化学療法を用いた維持療法が標準治療として確立されています。一方、再発膠芽腫に対しては、標準化された治療法が存在せず再発膠芽腫の予後は極めて不良です。BNCTは、あらかじめがん細胞にホウ素化合物を取り込ませ、低エネルギーの熱中性子線を照射することでホウ素と中性子線が核反応を起こし、発生するアルファ粒子と7Li線によりがん細胞を選択的に破壊することが期待される放射線治療です。本邦において、2016年2月より、病院内設置可能な小型加速器を用いたJG002試験が単アーム試験(臨床試験 において単一群で行われる試験デザイン)として行われ、2020年に終了しております。主管施設である大阪医科大学(現大阪医科薬科大学)も治験実施施設としてJG002試験に参加して参りました。JG002試験では再発膠芽腫の患者さんを対象として、再発時BNCT治療後の生存期間中央値が他の既存治療のおよそ2倍に相当する18.9か月という優れた結果を示しました。開発企業から薬事承認申請が規制当局(医薬品医療機器総合機構、以下機構)との間で交渉されておりますが、機構からは単アーム試験からの承認には高いハードルを課せられておるのが現状です。よって再発膠芽腫に対する適応拡大の新規承認を目指すべく、ランダム化比較試験(研究の対象者を2つ以上のグループにランダムに分け(ランダム化)、治療法の効果を検証する試験デザイン)が計画されております。ランダム化比較試験の立案には、試験治療群(BNCT群)と比較対照群の治療効果の予測が必要です。BNCT群の治療成績はJG002試験から推測可能ですが、比較対照群の治療成績の予測が困難です。よって本学を含めて多くの施設から、患者背景を含めて再発治療後の生存に関するデータをレトロスペクティブ(後方視的)に調査することが本調査の目的です。
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研究の意義:
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本研究により、再発膠芽腫における各種背景因子による予後への影響が明らかとなり、ランダム化比較試験により、加速器BNCTの再発膠芽腫に対する治療効果を科学的に実証できる試験計画の立案が可能となります。
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研究の対象:
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再発膠芽腫
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該当期間:
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2015年12月1日
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~
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2020年3月31日
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研究の方法:
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ⅰ)背景情報:
研究番号(患者さんを識別できる患者ID以外の任意の番号)、性別、年齢、原疾患(初発悪性神経膠腫診断時:診断日、診断名、WHO分類、再発膠芽腫診断時:診断日、IDH変異の有無、MGMTの発現の有無等の分子診断)、初回治療および再発時治療内容(ことにステロイド剤、ベバシズマブの使用の有無)、再発膠芽腫診断時点のカルノフスキーの一般全身状態スコアーKPS(診療録等からKPS評価が可能な場合のみ)
ⅱ)生存情報
・死亡の場合:死亡日
・生存の場合:最終の生存確認日
以上の情報を診療録や画像データより収集します。
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研究期間:
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研究実施許可日
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~
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2022年3月31日
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個人情報の利用目的、開示等の求めに応じる手続き:
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本調査で得られた情報は、今後実施する可能性の高い、新規臨床試験の例数設計に用います。
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個人情報の取り扱いに関する相談窓口:
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岡山大学脳神経外科 助教 藤井謙太郎
電話:086-235-7336(平日:9時00分~17時00分)
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利益相反について:
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本学は、臨床研究を含む自らの研究成果について積極的に地域社会へ還元することで、社会から求められる研究拠点を目指しております。一方で、研究に関連して研究者が企業から経済的利益を得ている場合には、研究の成果が歪められる、または歪められているとの疑念を抱かれる可能性が出てきます。このような利益相反の状態を適切に管理し、研究の透明性、信頼性および専門性を確保していることを社会に適切に説明するため、本研究は、岡山大学医療系部局臨床研究の利益相反マネジメント規程に則して、実施されております。
この研究に関して利害関係が想定される企業等で研究責任者や分担者あるいはその家族が活動して収入を得ているようなことはありません。私たちはこの研究によって特許や、企業からの寄付など経済的利益を得ることはありません。
当該マネジメントの結果、本研究に関して開示する事実がない旨をお伝えします。
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研究者名:
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研究主管施設 大阪医科薬科大学
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研究責任者
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脳神経外科学
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教授
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鰐渕 昌彦
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分担研究者
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関西BNCT共同医療センター
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特別職務担当教員(教授)
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宮武 伸一
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脳神経外科学
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准教授
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川端 信司
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共同研究機関
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岡山大学
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研究責任者
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脳神経外科
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教授
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伊達 勲
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分担研究者
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脳神経外科
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助教
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藤井謙太郎
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脳神経外科
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助教
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石田穣治
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脳神経外科
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医員
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大谷理浩
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脳神経外科
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医員
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畝田篤仁
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脳神経外科
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医員(大学院生)
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坪井伸成
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脳神経外科
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医員(大学院生)
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牧野圭悟
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脳神経外科
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医員(大学院生)
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平野秀一郎
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脳神経外科
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医員(大学院生)
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劒持直也
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脳神経外科
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医員(大学院生)
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駿河和城
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共同研究機関
施設名
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教授名
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熊本大学
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武笠 晃丈
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佐賀大学
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阿部 竜也
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九州大学
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溝口 昌弘(准)
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鹿児島大学
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吉本 幸司
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宮崎大学
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竹島 秀雄
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大分大学
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藤木 稔
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広島大学
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飯田 幸治(准)
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岡山大学
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伊達 勲
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島根大学
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秋山 恭彦
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香川大学
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三宅 啓介
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神戸大学
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篠山 隆司
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大阪大学
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貴島 晴彦
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近畿大学
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高橋 淳
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福井大学
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菊田 健一郎
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名古屋大学
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齋藤 竜太
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金沢大学
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中田 光俊
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浜松医科大学
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黒住 和彦
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新潟大学
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藤井 幸彦
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札幌医科大学
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三國 信啓
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千葉大学
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岩立 康男
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北海道大学
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藤村 幹
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※ 本研究で利用させていただく研究情報については、将来、別の研究に利用(二次利用)させていただく場合があります。その場合は、改めて研究倫理委員会へ申請の上で、研究を実施いたします。
※ 対象者の方(その代理人)の申し出により、他の対象者の方の個人情報保護や本研究の独創性の確保に支障がない範囲内で、本研究計画及び方法に関する資料を入手又は閲覧できます。
※ ご自身の既存情報を研究に使用させて頂くことに対して同意頂けない場合は、下記の申し出先までご連絡ください(対象者の代理人からの申し出も受付いたします)。申し出をされた場合は、本研究への利用はいたしません。しかしながら、研究結果が出た後の参加拒否の申し出については、データを研究結果から削除することができかねますので、予めご了承ください。
問い合わせ、参加拒否の申し出先:〒700-8558 岡山市北区鹿田町2-5-1
参加共同研究施設名:岡山大学
診療科名:脳神経外科
担当者名:藤井謙太郎
TEL: 連絡先(直通)086-235-7336
(平日:9時00分~17時00分)
研 究 主 管 施 設
問い合わせ、参加拒否の申し出先:〒569-8686 大阪府高槻市大学町2番7号
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| 大阪医科薬科大学 関西BNCT共同医療センター
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| 担当者:
| 宮武 伸一
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| TEL:
| 072-683-1221(代表)
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| 内 線:
| 2543
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