201781日~2019731日の間に

当科において外視鏡での手術治療と従来の顕微鏡での手術治療を

受けられた方及びご家族の方へ

「外視鏡を用いた脳神経外科手術の有用性の検証」へご協力のお願い―


研究機関名 岡山大学病院

      岡山大学大学院医歯薬学総合研究科

研究機関長 岡山大学病院長 金澤 右

      岡山大学大学院医歯薬学総合研究科長 大塚愛二


研究責任者 岡山大学病院 脳神経外科 教授  伊達 勲

研究分担者 岡山大学病院 脳神経外科 助教  藤井謙太郎

      岡山大学病院 脳神経外科 准教授 黒住和彦

      岡山大学病院 脳神経外科 講師  安原隆雄

      岡山大学病院 脳神経外科 講師  菱川朋人

      岡山大学病院 脳神経外科 助教  亀田雅博

      岡山大学病院 脳神経外科 助教  島津洋介

      岡山大学病院 脳神経外科 助教  佐々木達也

      岡山大学病院 脳神経外科 医員  冨田祐介


1.研究の概要

1) 研究の背景および目的

 脳神経外科では、脳血管障害、脳腫瘍、てんかん、小児の脳疾患、脊椎脊髄疾患などさまざまな疾患が手術治療の対象になります。手術治療による最大限の治療効果を得て、かつ後遺症をできるだけ残らないようにするには、頭蓋内をはじめとした微細な環境での、正確で繊細な手術操作が必要不可欠です。脳神経外科手術を行うに際し、顕微鏡や内視鏡をはじめとしたさまざまな機器を駆使しますが、これらの器具は年々進歩が目覚ましく、手術の結果を向上させ合併症を減少させることに寄与しています。近年、高解像度の外視鏡システムが開発され、脳神経外科手術領域において新しい手術機器として注目されています。画質が顕微鏡での手術と比較して遜色なく、一定の姿勢で手術を行うことができるため、顕微鏡で行う手術よりも少ない疲労で術者が手術を完遂できます。またモニターを介して術野を共有できるため、手術教育においても非常に効果的と考えられ、その有用性が期待されています。

 当科では、この外視鏡を全国に先駆けて導入し手術を行っており、それ以前と同等以上の結果を得ています。本研究では、外視鏡を用いた手術が実際にどのくらい手術の治療効果に影響しているか、また教育面での有用性について検証することが目的となります。


2) 予想される医学上の貢献及び研究の意義

 外視鏡が有用であることが検証されれば、今後普及していくと考えられます。それによって、多くの施設でより手術治療がスムーズに、後進の教育が効果的に行える可能性があります。


2.研究の方法

1) 研究対象者

 201781日~2019731日の間に岡山大学病院脳神経外科において外視鏡を用いた手術治療を受けられた方21名、従来の顕微鏡手術を受けられた方21名の合計42名を研究対象とします。

2) 研究期間

 2019830日~20201031


3) 研究方法

 201781日~2019731日の間に岡山大学病院脳神経外科において外視鏡を用いた手術治療と従来の顕微鏡手術を受けられた方で、研究者が診療情報をもとに年齢、性別、既往歴、入院時・退院時・最終診察時神経所見、CT/MRI等画像所見、治療情報、周術期合併症、手術時間、手術による術者の疲労に関するデータ(術者本人から)を選び、分析を行います。従来の顕微鏡手術と比較しての治療効果や合併症の頻度や重症度、術者の疲労度、さらには教育における効果を検証します。


4) 使用する情報

 この研究に使用する情報として、カルテから以下の情報を抽出し使用させていただきますが、氏名、生年月日などのあなたを直ちに特定できる情報は削除し使用します。また、あなたの情報などが漏洩しないようプライバシーの保護には細心の注意を払います。

・年齢・性別・既往歴・入院時、退院時、最終診察時神経所見

CT/MRI等画像所見

・治療情報・周術期合併症・手術時間

・手術による術者の疲労に関するデータ


5) 情報の保存、二次利用

 この研究で取り扱う情報等は、匿名化した上で、研究・解析に使用します。

 匿名化の方法については、患者さんの氏名、生年月日などのあなたを直ちに特定できる情報の含まれない独自の符号を付けます。当該情報が漏れないように、この符号をつけた際の対応表は、岡山大学病院脳神経外科(臨床研究棟9階脳神経外科医局 准教授室)内のパスワード等で制御されたインターネットに接続できないコンピューターで保管します。

 この研究に使用した情報は、研究の中止または研究終了後5年間、岡山大学病院脳神経外科内で保存させていただきます。電子情報の場合はパスワード等で制御されたコンピューターに保存し、その他の情報は施錠可能な保管庫に保存します。

 なお、保存した情報を用いて新たな研究を行う際は、倫理委員会にて承認を得ます。

 一定の期間保存が必要な理由は、研究終了後も論文作成やデータ確認を行う事が想定されるためです。

 廃棄の際には、個人情報に十分注意して、電子情報はコンピューターから完全抹消し、紙媒体(資料)はシュレッダーにて裁断し廃棄します。


6) 研究計画書および個人情報の開示

 あなたのご希望があれば、個人情報の保護や研究の独創性の確保に支障がない範囲内で、この研究計画の資料等を閲覧または入手することができますので、お申し出ください。

 また、この研究における個人情報の開示は、あなたが希望される場合にのみ行います。あなたの同意により、ご家族等(父母(親権者)、成人の兄姉妹等、祖父母、後見人、同居の親族等)を交えてお知らせすることもできます。内容についておわかりになりにくい点がありましたら、遠慮なく担当者にお尋ねください。

 この研究は氏名、生年月日などのあなたを直ちに特定できるデータをわからない形にして、学会や論文で発表しますので、ご了解ください。



 この研究にご質問等がありましたら下記の連絡先までお問い合わせ下さい。また、あなたの情報が研究に使用されることについて、あなたもしくは代理人の方にご了承いただけない場合には研究対象としませんので、201910 31日までの間に下記の連絡先までお申し出ください。この場合も診療など病院サービスにおいて患者の皆様に不利益が生じることはありません。


<問い合わせ・連絡先>

 岡山大学病院 脳神経外科

 氏名:藤井謙太郎

 電話:086-235-7336(平日:830分~17-

ファックス:086-227-0191


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